CC HexTileで何ができる?
ひと言で解説
「CC HexTile」は、レイヤーを六角形のタイル(ハニカム構造)で敷き詰めることができるエフェクトです。
こんな人におすすめ
- SFや近未来的な背景を手軽に作りたい
- 映像に幾何学的なモザイク処理を加えたい
- モーションタイポグラフィのアクセントになる素材が欲しい
基本情報
各種対応状況
・マルチフレームレンダリング:○
・GPUアクセレーション:×
・カラー:8bit,16bit,32bit
エフェクトの場所
エフェクト&プリセット > スタイライズ > CC HexTile
主要なパラメータ解説
パラメータについて
1. Render
このエフェクトの最も重要なパラメータです。タイルの模様をどのように生成するかを3つのモードから選択します。
- Tile (タイル):
- 元の画像を六角形の形で切り取る、シンプルな「六角形モザイク」です。元の絵柄をそのまま活かしたい場合に使います。
- Fold Aligned (平行に折りたたむ):
- 元の画像の一部を反転・折り返して、タイルごとに独立した万華鏡模様を生成します。隣のタイルとは模様が繋がりません。
- Fold Seamlessly (継ぎ目なく折りたたむ):
- 隣り合うタイルの模様が滑らかに繋がるように計算された、継ぎ目のない万華鏡模様を生成します。複雑で美しいパターンを作りたい場合に最適です。


2. Radius
六角形タイルの大きさを調整します。値が小さいほどタイルは細かく、大きいほどタイルも大きくなります。
(左に「Radius: 10」の場合、右に「Radius: 50」の場合の比較画像を配置)


3. Center
タイルパターンの中心座標を設定します。この中心点をキーフレームでアニメーションさせることで、パターン全体が移動するような表現が可能です。
4. Look Center Tile
チェックボックスをオンにすると、「Center」で指定した座標に最も近いタイルの中心を、改めてパターンの中心としてスナップ(吸着)させます。これにより、中途半端に切れたタイルが中心に来るのを防ぎ、きれいなシンメトリー配置がしやすくなります。
5. Rotate
タイルパターン全体を回転させます。キーフレームと組み合わせることで、パターンを回転させるアニメーションが作れます。
ビフォーアフター画像: (左に「Rotate: 0°」、右に「Rotate: 30°」の場合の比較画像を配置)


6. Smearing
隣接するタイルの色をどれだけ混ぜ合わせるかを設定します。Fold Seamlesslyで生成した複雑な模様に適用すると、色が溶け合い、より抽象的で幻想的な表現になります。
画像だとわかりづらかったので、フラクタルノイズを適用した平面レイヤーを例にします。
ビフォーアフター画像: (左に「Smearing: 0」、右に「Smearing: 50」の場合の比較画像を配置)


実践的な使い方(簡単チュートリアル)
動き続けるサイバーな万華鏡パターンを作成します。
RenderをFold Seamlesslyにして、動きのある背景を作成する手順を解説します。
新規平面レイヤーを作成し、エフェクト > ノイズ&グレイン > フラクタルノイズ
を適用します。ノイズの種類や複雑度を調整して、お好みの模様を作ります。
STEP 1で作成した平面レイヤーに、エフェクト > スタイライズ > CC HexTile
を適用します。フォルトでは単純なモザイクですが、ここで Render パラメータを Fold Seamlessly に変更します。 すると、模様が一気に複雑な万華鏡パターンに変化するのが分かります。
「Radius」の値を調整して、タイルの大きさを決めます。「Rotate」で少し角度をつけるのもあり。
フラクタルノイズのパラメータ「展開」のストップウォッチを Altキー
を押しながらクリックし、エクスプレッション入力欄に time*100
と入力します。これで、時間経過とともにノイズが動き、タイルの色が変化し続けます。
「Smearing」の値を少し(例:10〜20程度)上げることで、パターンの境界が少し溶け合い、より滑らかな印象になります。
応用テクニック・組み合わせの例
他のエフェクトとの組み合わせ
トライトーン
CC HexTileの前にトライトーンなどを適用し、フラクタルノイズのコントラストを調整すると、万華鏡模様の見た目を大きく変化させることができます。
まとめ
CC HexTileの要点
- CC HexTileは、レイヤーを六角形のタイル(ハニカム構造)で敷き詰めるエフェクト。
- 「Radius」でタイルの大きさを、「Smearing」でにじみ具合を調整するのが基本。
- 「フラクタルノイズ」と組み合わせることで、複雑で動きのある背景を簡単に作成できる。
こんなシーンで使える!
- SF映画やアニメのUI(ユーザーインターフェース)画面
- テクノ系の音楽イベントの告知動画やVJ素材
- テキストやロゴの背景に動きを加えたいとき
コメント