CC Kaleidaで何ができる?
ひと言で解説
「CC Kaleida(CC カレイダ)」は、レイヤーを万華鏡(カレイドスコープ)のように反射・複製して、複雑で美しい幾何学模様を簡単に作り出すことができるエフェクトです。
こんな人におすすめ
- ミュージックビデオやVJ用の抽象的な背景を作りたい
- 普通の映像をアートでサイケデリックな雰囲気に変えたい
- タイトル背景やトランジションに使えるユニークな模様が欲しい
- モーショングラフィックスにアクセントを加えたい
基本情報
各種対応状況
・マルチフレームレンダリング:○
・GPUアクセレーション:×
・カラー:8bit,16bit,32bit
エフェクトの場所
エフェクト&プリセット > スタイライズ > CC Kaleida
主要なパラメータ解説
重要な5つのパラメータについて
1. Center
万華鏡の中心点を設定します。
この点を軸にして模様が放射状に広がります。
アニメーションさせることで、模様の中心を動かすことも可能です。


2. Size
模様を構成するタイルの大きさを調整します。
値を小さくすると模様が細かく複雑になり、大きくするとシンプルで大柄な模様になります。


3. Mirroring
万華鏡の反射スタイルを選択します。ここを変更するだけで、模様のパターンが劇的に変化します。様々なスタイルがあるので、色々試してお気に入りを見つけるのがおすすめです。



4. Rotation
模様全体を回転させます。このパラメータにキーフレームを打ったり、エクスプレッションを設定したりすることで、万華鏡がクルクルと回っているようなアニメーションを簡単に作れます。


Floating Center
「Center」と同様に中心点を制御するパラメータですが、こちらはレイヤーのサイズを基準に、幅と高さをそれぞれ 0 から 1 の範囲で指定します。
例えば [0.5, 0.5] を設定すると、レイヤーのど真ん中に中心が来ます。エクスプレッションで制御する際などに便利なパラメータです。
実践的な使い方(簡単チュートリアル)
「フラクタルノイズ」と組み合わせて、無限に動き続ける抽象的な背景アニメーションを作ってみます。
新規平面レイヤーを作成し、エフェクトメニューから ノイズ&グレイン > フラクタルノイズ を適用します。
「フラクタルノイズ」のパラメータ「展開」のストップウォッチを Alt (Macは Option) キーを押しながらクリックし、エクスプレッション入力欄に time*100
と入力します。これでノイズが常に動き続けます。
同じ平面レイヤーに「CC Kaleida」を適用します。
この時、エフェクトコントロールパネルで「CC Kaleida」が「フラクタルノイズ」の下にあることを確認してください。
「CC Kaleida」の Mirroring パラメータをお好みのスタイル(例:Flower や Starfish)に変更します。
「Rotation」のストップウォッチを Alt (Macは Option) キーを押しながらクリックし、time*30
と入力します。これで模様が自動で回転し続けます。
「Size」の値を調整したり、「Center」の位置を動かしたりして、自分好みのデザインに仕上げましょう。これで完成です!
応用テクニック・組み合わせの例
他のエフェクトとの組み合わせ
フラクタルノイズ
チュートリアルで紹介したように、CC Kaleidaを適用する「前」にかけることで、元となる模様を生成できます。
色かぶり補正 (Tint) や トライトーン (Tritone)
CC Kaleida適用後に色数を制限することで、デザイン性を高め、特定のカラーテーマに合わせやすくなります。

エクスプレッションとの組み合わせ
wiggleで揺らす
Center パラメータに wiggle(1, 100)
と入力すると、中心点が1秒間に1回、100pxの範囲でランダムに揺れ動き、有機的なアニメーションになります。
オーディオ連動
「オーディオをキーフレームに変換」を使い、その値と Size や Rotation を連動させることで、音楽に合わせて動くVJ映像のような表現も可能です。
まとめ
CC Kaleidaの要点
- CC Kaleidaは、レイヤーを元に万華鏡模様を生成するエフェクト。
- まず最初に Mirroring を変えて好みのパターンを見つけるのがおすすめ。
- Rotation と Size をアニメーションさせるのが基本的な使い方。
- 単体の映像だけでなく、「フラクタルノイズ」などのジェネレーターと組み合わせると表現の幅が無限に広がる。
こんなシーンで使える!
このエフェクトは、映像を一気にアート作品へと昇華させる秘めたる力を持っています。
「ちょっと物足りないな」と感じる背景や、インパクトのあるタイトルバックなど、他のエフェクトとも組み合わせながら模索していくのが、きっと楽しいエフェクトです。
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