【CC Vignette解説】4隅を暗くして映像の雰囲気をグッと高める方法【AEエフェクト解説】

目次

CC Vignetteで何ができる?

ひと言で解説

「CC Vignette」は、映像の四隅を自然に暗くしたり明るくしたりして、視聴者の視線を中心の被写体に集めることができるエフェクトです。

After Effectsでビネットを作る方法はいくつかありますが、その違いについては【応用テクニック・組み合わせのヒント】内でお伝えします。

こんな人におすすめ

  • 映像のクオリティを手軽にワンランクアップさせたい方
  • ドラマや映画のような、雰囲気のある映像を作りたい方
  • インタビュー動画などで、話している人にもっと注目させたい方

基本情報

各種対応状況

・マルチフレームレンダリング:○
・GPUアクセレーション:×
・カラー:8bit,16bit,32bit

エフェクトの場所

エフェクト&プリセット > スタイライズ > CC Vignette

主要なパラメータ解説

4つのパラメータ

1. Amount

ビネット効果の強さを調整します。数値を大きくすると四隅が暗くなり、中心が際立ちます。逆にマイナスの値にすると、四隅が明るくなり、ファンタジックで柔らかな雰囲気になります。

Amount:0
Amount:100

2. Angle of View

ビネットがかかる範囲の広さを調整します。

このパラメータはレンズの「画角」をシミュレートしており、数値を小さくするとビネットの範囲が狭く(望遠レンズのような効果)、大きくすると範囲が広く(広角レンズのような効果)なります。

Angle of View:30
Angle of View:90

3. Center

ビネット効果の中心点を設定します。デフォルトでは画面の中央になっていますが、例えば画面の右側にいる人物に注目させたい場合など、中心点を任意の位置に移動させることができます。

Center:真ん中
Center:右上

4. Pin Highlights

ビネット効果によって映像の最も明るい部分(ハイライト)が暗くなってしまうのを、どの程度防ぐかを0%から100%のスライダーで調整します。

  • 0%: ハイライトは保護されず、ビネットが全体に均一に適用されます。
  • 100%: ハイライトが完全に保護され、元の明るさを保ちます。

これにより、夜景の光や反射光などの輝きを維持したまま、非常に自然なビネットを作ることができます。

Pin Highlights:0
Pin Highlights:100

実践的な使い方(簡単チュートリアル)

調整レイヤーを使って適用するのが一般的です。

STEP
調整レイヤーの作成

[レイヤー] > [新規] > [調整レイヤー] を選択し、タイムラインの一番上に配置します。こうすることで、それより下にある全てのレイヤーに対して一括でエフェクトを適用できます。

STEP
CC Vignetteを適用

作成した調整レイヤーを選択した状態で、エフェクト&プリセットパネルから「CC Vignette」を適用します。

STEP
パラメータを調整

まずは「Amount」を150 程度に設定し、四隅を暗くします。

次に「Angle of View」を映像に合うように調整し、自然な広がり具合を探ります。

最後に、必要であれば「Center」を動かして、注目させたい被写体に中心を合わせます。
「Pin Highlights」は今回50にしました。
ハイライトの明るさを少し保ちつつ、ビネット効果を馴染ませるのが目的です

応用テクニック・組み合わせの例

他のビネット表現との違いは?

マスクとぼかし

円形や楕円形のマスクを作成し、境界線を大きくぼかす方法。

最も原始的ですが、自由な形のビネットを作れるメリットがあります。

Lumetriカラー内の「ビネット」

手軽さはNo.1!おそらくこの方法を使っている方が一番多いのではないでしょうか。

「量」や「中心点」などをスライダーで直感的に調整できます。
しかし、細かい調整項目が少ないため、より自然な表現を追求したい場合には物足りないことも。

CC Vignette

「画角」によるレンズ感をシミュレートした自然な減光や、Pin Highlights(ハイライト保持)による高品質な仕上がりが最大の強みです。

よりフォトリアルで映画的なビネットを求めるならCC Vignetteが最適ではないでしょうか。

まとめ

CC Vignetteの要点

  • 画面の四隅を暗く(または明るく)して、被写体に視線を集めるエフェクト。
  • 「量」で強さ、「画角」で範囲を直感的に調整できる。
  • 「ハイライトを保持」をオンにすると、より自然な仕上がりになる。

こんなシーンで使える!

このエフェクトは、どんな映像にも「あと一歩」のクオリティを加えてくれます。

風景映像に深みと没入感を出したり、インタビュー動画で話者に注目させたり、写真のスライドショーをより雰囲気のあるものにしたり、最後の仕上げにさらっと付け加えることができます。

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この記事を書いた人

フリーランスの映像クリエイター/モーションデザイナー。
「一生勉強」を座右の銘としているが、三日坊主が大得意。
2025年8月にVOOKスクール/モーショングラフィックスコースに入校し、
日々AfterEffectsと戦っている。

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