CC Threshold RGBで何ができる?
ひと言で解説
「CC Threshold RGB」は、映像をレッド・グリーン・ブルーの各色チャンネルの明るさに応じて、それぞれを白か黒かにハッキリと分ける(2階調化する)ことができるエフェクトです。
こんな人におすすめ
- 「ミュージックビデオのようなサイケデリックな映像を作りたい」
- 「普通の映像を手軽にグラフィカルでかっこいい見た目にしたい」
- 「特定の色だけを際立たせるような、一風変わった表現がしたい」
基本情報
各種対応状況
・マルチフレームレンダリング:○
・GPUアクセレーション:×
・カラー:8bit,16bit,32bit
エフェクトの場所
エフェクト&プリセット > スタイライズ > CC Threshold RGB
主要なパラメータ解説
このエフェクトのパラメータはシンプルですが、それぞれの組み合わせで多彩な表現が可能です。特によく使うものを中心に解説します。
1. Red/Green/Blue Threshold
各カラーチャンネル(RGB)の「しきい値」を0〜255の範囲で設定します。このしきい値より明るいピクセルはそのチャンネルで白になり、暗いピクセルは黒になります。値が小さいほど、多くの領域が白くなります。3つのパラメータを調整することで、最終的な色合いが決まります。


2. invert Red/Green/Blue Channel
チェックを入れると、各チャンネルの白と黒の結果を反転させます。例えば「invert Red Channel」にチェックを入れると、レッドチャンネルのしきい値判定が逆になり、明るい部分が黒、暗い部分が白になります。これにより、全く異なる色の組み合わせを作り出すことができます。

3. Blend w. Original
エフェクトを適用した後の結果と、元の映像をどのくらいの割合で混ぜ合わせるかを調整します。0%で完全にエフェクト後の映像、100%で元の映像になります。中間値に設定することで、元の映像の質感を残しつつ、グラフィカルな効果をうっすらと加えるといった表現が可能です。
実践的な使い方(簡単チュートリアル)
実際に動画素材に「CC Threshold RGB」を適用して、サイケデリックなアニメーションを作ってみます。
まず、コンポジションに好きな動画素材や画像、平面などを配置します。今回はダンサーが踊っている動画素材を使ってみます。 そのレイヤーを選択し、メニューから「CC Threshold RGB」を適用します。
まずはアニメーションさせずに、再生ヘッドを好きな位置に止めて「Red/Green/Blue Threshold」の数値をそれぞれ調整し、クールに見える色の組み合わせを探します。ここでは、Red: 80, Green: 120, Blue: 160 のように、各チャンネルで値を変えてみましょう。
エフェクトコントロールパネルで、「Red/Green/Blue Threshold」のパラメータ名の前にあるストップウォッチアイコンを全てクリックして、キーフレームを有効にします。
タイムラインを数秒進めて、それぞれのThresholdの値を変更します。例えば、Red: 200, Green: 50, Blue: 100 のように、開始時とは異なる値に設定します。
アニメーションの途中で、急に色を反転させてアクセントを加えましょう。
例えば、アニメーションの中間地点で「invert Green Channel」のストップウォッチをONにし、その次のフレームでチェックを入れます。こうすることで、瞬間的にパッと色が切り替わるような効果が作れます。
応用テクニック・組み合わせの例
他のエフェクトとの組み合わせ
ポスタリゼーション時間
エフェクト > 時間 > ポスタリゼーション時間 を使ってフレームレートを落とす(例:12fps)と、カクカクした動きになり、よりアニメーションらしいグラフィカルな印象を強めることができます。
まとめ
CC Threshold RGBの要点
- 「CC Threshold RGB」は、映像をRGBの3色に分解し、それぞれを2階調化するエフェクト。
- 表現のキモは「Red/Green/Blue Threshold(しきい値)」の調整にある。
- 各チャンネルの「Invert(反転)」をうまく使うと、色のバリエーションが広がる。
- キーフレームアニメーションやエクスプレッションで動きをつけることで、本領を発揮する。
こんなシーンで使える!
- ミュージックビデオやライブのVJ映像
- サイバーパンクやレトロフューチャーな雰囲気の演出
- 単調な映像にアーティスティックなアクセントを加えたい時
非常にシンプルながら、奥が深いエフェクトです。
ぜひ色々なパラメータを試して、ユニークな映像表現を一緒に見つけてみましょう!
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