CC Ball Action|ロゴを粒に変える使い方と、散らばり・ねじりの作例

シミュレーション:CC Ball Action。粒でつくるロゴとモーション、密度・大きさ・散らばりを調整。

CC Ball Actionは、文字や画像を球の集まりへ変えるエフェクトです。ドット状のロゴ、粒が集まる登場、立体的にねじれる模様などを作れます。今回は、粒の密度・大きさ・散らばり方を比べながら、PASロゴと3色の帯を動かします。

この記事で使用したAEプロジェクトを無料ダウンロードできます。ダウンロードは記事の最後から。

左は元の文字と図形、右はCC Ball Action適用後。Ball Sizeを40→100→65へ動かしています。6秒・音声なし。
目次

CC Ball Actionはどこにある?

適用場所はエフェクト → シミュレーション → CC Ball Actionです。作例はAfter Effects 26.5、8bpc、1280×720px・30fps・6秒。追加プラグインや外部素材は使わず、AE内の文字と図形で制作しています。

元の形を粒に分けるので、最初に「何を粒にするか」を決めます。ロゴだけを粒にしたい場合は、背景を除いた文字・図形だけをプリコンポーズします。背景までまとめると、背景の面も球の集まりになります。

基本設定:まずはロゴを粒に変える

項目今回の設定
素材560×360px・透明背景。PASの文字と3色の帯
適用先素材を置いた外側のプリコンポーズレイヤー
Grid Spacing8
Ball Size基準65。基本動画では40→100→65
Coloring/ShadingCrisp/50
Scatter/Scatter Motion0/0°
Displace/Twist Angle/Rotationすべて0
レイヤー設定折りたたみ変換OFF。基本比較は位置[945,418]・スケール94%
  1. 560×360pxの透明なコンポジションを作り、太いPASの文字と色の付いた図形を入れます。配布例は文字サイズ190、文字の基準位置[280,265]です。
  2. 1280×720pxの親コンポへ素材コンポを配置し、そのレイヤーにCC Ball Actionを追加します。背景は親コンポ側の別レイヤーにします。
  3. Grid Spacingを8、Ball Sizeを65、ColoringをCrisp、Shadingを50に設定します。まずScatterとTwist Angleを0にして、形が読める状態を作ります。
  4. 粒が粗くて文字が読めなければGrid Spacingを小さくします。粒の隙間を変えたい場合はBall Sizeを調整します。
  5. 基本動画と同じ動きにするならBall Sizeへ0秒40・1秒40・3秒100・5秒65・6秒65のリニアキーを打ちます。
基本例の実際のエフェクトコントロール。Grid Spacing 8、Ball Size 65、Coloring Crisp、Shading 50。
基本例の5秒時点。実際のAEエフェクトコントロールです。

CC Ball Actionは、設定しただけで粒が飛び回るわけではありません。まず静止した球の配列ができ、ScatterやTwist Angleへキーフレームを付けることで動きになります。

パラメータを一つずつ比較

以下は同じ560×360pxの素材を使い、親の比較パネルでは64%スケールで表示しています。変更する項目以外はGrid Spacing 8・Ball Size 70・Coloring Crisp・Shading 50・Scatter 0・Displace 0・Twist Angle 0・Rotation 0です。

Grid Spacing:粒の密度を決める

Grid Spacing 2・8・16の比較。値を上げるとロゴを構成する粒が少なくなる。
Grid Spacingだけを2/8/16へ変更。

大きくすると粒の数が減り、ロゴが粗い配置になります。小さくすると細かい輪郭まで拾いやすくなります。粒の数を増やしたいときはGrid Spacingを先に調整します。数値は粒の個数そのものではありません。

Ball Size:配置を保ったまま粒を大きくする

同じGrid Spacing 8でBall Size 40・70・120を比較。粒の隙間と重なりが変わる。
Ball Sizeだけを40/70/120へ変更。図中の%はグリッドに対する相対的な大きさを表しています。

Ball Sizeはグリッドに対する球の大きさです。小さくすると粒の隙間が広がり、大きくすると隣の粒が重なります。密度を決めた後で隙間を整える、という順番なら狙いを決めやすくなります。

Scatter:元の形から散らす

Scatter 0・40・100の比較。値が大きいほど粒が元のロゴの配置から離れる。
Scatterだけを0/40/100へ変更。

0では元のロゴの位置に並び、値を上げると粒が散らばります。ロゴを崩すなら0から増やし、集合させるなら大きな値から0へ戻します。散らばりは奥行きにも及ぶため、粒の見かけの大きさや重なりも変わります。

Shading:球の立体感を変える

Shading -75・0・75の比較。球の縁の明暗が変化する。
Shadingだけを−75/0/75へ変更。

0は平面的な印象、正の値は球の縁が暗くなり、負の値は縁が明るい印象になります。フラットなドット風なら0、球らしい陰影を付けたいなら正の値から試せます。発光やグローを追加する項目ではありません。

Twist Angle:配列をねじる

Twist Angle 0・90・180度の比較。Twist PropertyとRotation AxisはX Axis。
Twist Angleだけを0/90/180°へ変更。Twist Property・Rotation AxisはX Axis。

Twist Angleを上げると、粒の配列がねじれて立体的に見えます。Twist PropertyとRotation Axisの組み合わせで形が変わるため、最初は今回と同じX Axisにそろえ、角度だけを比べると理解しやすくなります。

Coloring:透明な文字で粒が減る理由

透明背景のPAS素材でColoring Crisp・Medium・Smoothを比較。Smoothでは文字の粒が大きく減る。
ColoringだけをCrisp/Medium/Smoothへ変更。透明な文字では粒の残り方にも違いが出ます。

今回のロゴではSmoothにすると粒が減り、文字が欠けたように見えます。文字の透明な周囲を含めたサンプリングが影響するためです。細い文字や透明素材で形が崩れるときは、まずCrispへ戻して確認します。Grid Spacingを小さくする、文字を太くする方法も有効です。

応用1:散らばった粒がロゴへ集まる

Scatterを180から0へ戻し、散らばった粒をPASロゴの配置へ集めます。6秒・音声なし。
項目設定
素材/親コンポ560×360pxのロゴ/1280×720px
素材レイヤーの位置/スケール[640,395]/120%
Grid Spacing/Ball Size7/70
Coloring/ShadingCrisp/50
Scatterのキー0秒180、0.5秒180、3.5秒0、6秒0
補間0.5〜3.5秒の移動区間はベジェ、両端のイーズ影響65%。前後は静止
その他Scatter Motion・Displace・Twist Angle・Rotationは0
  1. 基本例のロゴ素材を新しい親コンポへ置き、位置を[640,395]、スケールを120%にします。
  2. Grid Spacingを7、Ball Sizeを70へ変更します。ColoringはCrisp、Shadingは50です。
  3. Scatterへ0秒と0.5秒に180、3.5秒と6秒に0のキーを打ちます。
  4. 0.5秒と3.5秒のキーへイーズを付け、集まる動きの加速・減速を調整します。
  5. 3.5秒以降に粒がロゴとして読めるか確認します。散らばった粒が画面端で切れる場合は、Scatterを下げるか、素材の表示スケールを小さくします。
ロゴ集合の実設定。Grid 7、Ball Size 70、Scatter 180。
応用1の0秒時点。Scatterを大きくした出発状態です。
AEのScatterキーフレーム。0秒と0.5秒が180、3.5秒と6秒が0。
Scatterのキーフレーム。0.5〜3.5秒で集まり、到着後は形を保ちます。

粒を新しく発生させるのではなく、元のロゴを構成する粒を散らし、配置へ戻しています。最後も元のベタ塗りロゴではなく、球のロゴです。通常のロゴへ仕上げたい場合は、別に置いた元ロゴへフェードで切り替える方法があります。

応用2:3色の粒の帯をねじる

3色の帯を球に分け、Twist Angleを0→360°へ動かした作例。6秒・音声なし。
項目設定
素材/親コンポ900×500pxの透明素材/1280×720px
素材の内容幅760px・高さ55pxの帯を3本。中心は[450,185]/[450,250]/[450,315]
レイヤー位置/スケール[640,385]/100%
Grid Spacing/Ball Size12/65
Coloring/ShadingCrisp/50
Twist Property/Rotation AxisX Axis/X Axis
Twist Angle0秒0°→6秒360°。リニア
Scatter/Displace/Rotation0/0/0°
  1. 900×500pxの透明コンポに、ミント・クリーム・オレンジの帯を横向きに3本並べます。
  2. 素材コンポを親へ配置し、CC Ball Actionを適用。Grid Spacingを12、Ball Sizeを65、Shadingを50にします。
  3. Twist PropertyとRotation AxisをX Axisにし、Scatter・Displace・Rotationは0にします。
  4. Twist Angleに0秒0°、6秒360°のキーを打ち、リニア補間にします。
  5. 文字を使わず色の帯から試すと、ねじれと奥行きの変化に集中できます。帯の太さや間隔を変えても表情が変わります。
ねじる粒の帯の実設定。Grid 12、Ball Size 65、Twist Angle 120度、X Axis。
応用2の2秒時点。0→360°を6秒で動かしているため、表示値は120°です。

Rotationは配列全体の回転、Twist Angleは配列のねじれを作る項目です。今回は違いを混ぜず、Rotationを0に固定してTwist Angleだけを動かしています。6秒のキーは終了境界で、動画に含むフレームは0〜5秒29フレームです。

つまずきやすいところと使い分け

症状・目的確認すること
背景まで粒になった背景を除いた文字や図形だけをプリコンポーズする
文字が読めない・一部消えるColoringをCrisp、Grid Spacingを小さくする。細すぎる線や半透明部分も確認
粒が大きすぎるBall Sizeを下げる。粒の数を増やしたい場合はGrid Spacingも別に調整
動かないScatterやTwist Angleへキーフレームを付ける。静止値だけでは時間変化しない
Scatter Motionを動かしても変わらないScatterが0になっていないか確認。まずScatterを0以外にする
集まった後も粒のまま正常。ベタ塗りのロゴへ戻すなら元ロゴとの切り替えを別に作る
文字の輪郭だけを光らせたいCC Ball Actionの粒状化より、ベガスなど輪郭向けの表現を検討
重い・細かすぎるまずGrid Spacingを少し大きくし、見た目に必要な粒の密度に絞る

ロゴや画像の形を粒として残したいならCC Ball Actionが候補です。粒を発生させ続け、寿命や流れを組みたい場合は、パーティクル系エフェクトを検討します。今回はDisplaceやコンポジションカメラは使わず、基本の配置・散らばり・ねじりに絞っています。

ほかの表現はAEエフェクト辞典から探せます。

作例プロジェクトをダウンロード

CC Ball Action 作例プロジェクト v1.0(ZIP・約154KB)

基本例、6種類の比較図、粒が集まるPASロゴ、ねじれる3色の帯を収録した編集可能なAEPと「はじめに.txt」です。After Effects 26.5/8bpcで作成。外部画像・動画素材や追加プラグインは不要です。

使用フォントはヒラギノ角ゴシックとArial。フォント本体は含みません。環境にない場合は置き換えてください。

学習・個人制作での利用と改変は可能です。商用利用は個別にご相談ください。

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この記事を書いた人

フリーランスとしてPASを運営し、モーションデザインや映像制作を中心に活動しています。

映像をつくることだけでなく、情報をどう捉え、どう組み替え、どう伝えるかという「編集」に関心があります。

また、越境学習に関わる現場にも参加し、対話や問いを通じた学びの場づくりにも取り組んでいます。

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